彼が自己愛性人格障害だった

こんな彼は自己愛かも?

メモ書きの強要

理解不能のブチ切れのあと、私は彼によく言われていました。

 

「今日あなたが俺に怒られたことを忘れないように、そして繰り返さないようにメモに書いておきなさい」と。

 

私は言われた通り、素直に律儀に一件ずつメモを取っていました。

 

でもそんなメモ書き行為もいつしかしなくなりました。

 

書いても無駄だとわかったのです。

 

同じトラブルは起きず、後から後から新しい彼を怒らせる問題が起きるからです。

 

当時は、どうして私はトラブルばかり起こすのだろうと悩んでいました。

 

自己嫌悪です。

 

数年後彼と別れ、彼が自己愛性人格障害だとわかったあとにそのメモの存在を思い出し、久しぶりに引っ張り出して見てみました。

 

今はマインドコントロールが解けているので、客観的にメモを読むことができます。

 

酷いものです。

 

とことん私が悪者にされ、一方的に反省させられていました。

 

新しい彼女も数ヶ月経ったら、メモ書き行為をやらされるのだろうなあと思うといたたまれません。

リラックスできない

「私最近、あなたを怒らせてない?、大丈夫?」とは、私がよく彼に言っていた言葉です。  

 

何度目かの彼の理解不能のブチ切れのあとに、月に1度くらいの間隔で彼に確認をしていました。

 

「うん、だいじょうぶ」の彼の言葉に、心底安心していました。

 

交際2年目くらいからおよそ1年くらいの間、私は尋ね続けていたのです。

 

今思えば、気持ちがだんだんと追いつめられていたのでしょうね。

 

だいじょうぶと言われて安心しても、いつも気をつけていても、また違うことで彼に怒られる、の繰り返しでした。

 

そうするといつの間にか、気をつけている時間が増えていくんですよね。

 

彼の前では、リラックスできなくなっていきました。

 

リラックスできない、それが私にとっては奴隷化の最初の精神状態でした。

婚約解消後

婚約解消の話をされてから、今後のことを話し合いました。

 

婚約解消から彼と別れるまで、結局5年半もお付き合いは続いてしまいました。

 

彼から「今日で終わりにしたい」と言われたのに、私は彼に「ついていってもいい?」と訊いてしまいました。

 

彼の答えは「嬉しいです」でした。

 

彼は「またゼロから、お互いすり合わせからはじめましょ」とも言いました。

 

私、半端なく馬鹿ですよね。

 

自分の性格を直したら、彼はまた婚約状態に戻してくれると思い込んでしまったのです。

 

別れるまでの5年半の間、婚約や結婚の話はいっさいありませんでした。

 

これを読んでいるあなたは、私のほうから結婚の話を切り出してみたらよかったじゃないの、とお思いでしょう。

 

そうなんですよね、でも訊けなったんです。

 

「結婚する気は、やっぱりもう無いよ」と言われたら嫌だし。

 

彼は、自分の趣味仲間が私たちより後からお付き合いをはじめ、結婚することになってもケロッとしていました。

 

私は、その話を聞かされて胸が痛かったです。

 

「そろそろ俺たちも」と言って欲しかった。

 

でも、今は結婚して欲しかったなんて思っていません。

 

自己愛性人格障害の人ですもの。

 

一緒になったら辛いことしか待っていなかったでしょう。

 

私は彼に伴侶として選ばれなくて、幸せだったのです。

 

 

 

 

 

婚約という甘い言葉

お付き合いをはじめてすぐに「結婚しよう」と言われました。

 

すっごく嬉しかったです。

 

王子様のように優しく、頼れる男性からのプロポーズです。

 

でも彼のことをまだよく知らないし、すぐに入籍というのも度胸が無く……。

 

お断りはしなかったけれど、今すぐではなくせめて半年から1年はゆっくりお付き合いをして、結婚の具体的な話を進めるのはその後で、と伝えました。

 

彼は私の提案を受け入れてくれました。

 

そしていつも「あなたは婚約者だよ」とか「僕たちは婚約者」と言っていました。

 

彼のほうが婚約という状況を楽しみ、喜んでいたと思います。

 

そして1年半後、ちょっとした喧嘩のあとに彼から婚約解消を告げられました。

 

私の性格が嫌になったからと。

 

また、プロポーズから1ヶ月以内に結婚してくれなかったから、その当時からすでに結婚の意思は無くなっていたと。

 

いきなりどん底に落とされた気持ちになりました。

 

意味がわかりませんでした。

 

だって、今すぐの結婚は無いということに納得してくれていたし、ずーっと結婚の話で盛り上がっていたのは、私ではなく彼のほうだったんですよ。

 

結婚したら「私の実家の近くに住んであげる」とか、「私の実家の近くの家賃は結構安いね」とか言っていました。

 

そもそも今思えば喧嘩は彼が原因だったし、私の性格云々も完全なこじつけでした。

 

最初から結婚なんてする気無かったんですよね。

 

私は婚約のことは、誰にも話してはいませんでした。

 

私の心が傷ついただけ。

 

親に話したらがっかりさせたでしょう。

 

友人だったら心配かけたでしょう。

 

あなたもお付き合いをはじめてすぐにプロポーズされたのではないですか?。

 

婚約していると思っているのは、実はあなただけかもしれません。

 

 

 

私のこと ガイドブックに癒された

彼とお付き合いをする前は、たくさんガイドブックを持っていました。

 

おひとりさまでも楽しめる本たちです。

 

はじめのころを除いて、全くに近いほどデートでは私の行きたいところに連れて行ってもらえませんでした。

 

ガイドブックって、3年くらい経つと情報が古くなり、使えなくなってしまいますよね。

 

処分するしかありません。

 

デートで行きたいところに連れて行ってもらえないならと、新しく買い直すことはありませんでした。

 

気がついたらたくさんあったガイドブックがきれいに無くなっていました。

 

そんな私でしたが、別れる少し前に1冊だけ買いました。

 

当時も今も、私の一番お気に入りの場所のもの。

 

奴隷化により心身ともに疲れていて、本を買っても別れる前は一度も行くことができませんでした。

 

残念ながら本を見て楽しみ、行ったと想像をすることで癒されていました。

 

今、私は自由です。

 

後遺症に悩んでいますが、奴隷化のストレスから解放されました。

 

体調もよくなりました。

 

今、そのガイドブックを片手にほとんど毎週休みの日に遊びに行っています。

 

話し相手はいないけど、カフェに行ってもひとりだけど、とても楽しいです。

 

雑貨屋さんでどっちを買おうか悩むのも楽しい。

 

私、ちょっと後遺症から回復してきているかな?、そう思っています。

 

このガイドブックは、私の立ち直りのきっかけを作ってくれたもののひとつです。

 

 

 

 

 

 

 

お笑い番組を馬鹿にしてたけど……

これは、彼のアホなエピソードです。

 

お付き合いのはじめから私を奴隷化するまで、長い間彼は

お笑い番組なんて観ない、くだらないよね」

とよく言っていました。

 

私は彼とは反対で、好きでいろいろと観ていました。

 

私が奴隷化されてから、等身大の自分を彼は少しだけのぞかせたことがあります。

 

はじめは酔ったときでした。

 

ご機嫌なようすで、お笑い番組の内容や若手の芸人さんの話をしはじめたのです。

 

彼「こういう芸する人知ってる?」(実際に真似てみる)

私「なにそれ、知らないよ」

彼「えー、知らないの?、最近よくテレビに出てるじゃん」

私「ふーん」

彼「じゃあ、○○って名前のコンビ芸人知ってる?」

私「知らないよ」

彼「なんでよ、今人気出てきてるじゃん」

 

こんなかんじでした。

 

実は私は、彼と別れる半年くらい前からお笑い番組をほとんど観なくなっていたのです。

 

常に彼に気を遣って接していることに疲れ、心身ともに不調になっていました。

 

お笑い番組って、自身が本当に不調のときは観る気が無くなりませんか?。

 

彼はそれ以来、お笑い番組が面白いとときどき喋っていました。

 

お笑い番組を観ているのに観ないと言い、それを自慢するなんて、小学生みたいですよね。

 

「俺、ニュースしか観ねーもん」みたいな。

 

もともとプライドが高い男だとは思っていましたが、こいつアホだな、と思った瞬間でした。

 

 

私のこと 立ち直りのさなかに苦しんだこと

彼と新しい彼女のSNSの検索が止められませんでした。

 

見なければいいのに、見てしまうんですよね。

 

それで仲良くしているところを見て苦しむのです。

 

不思議なものです。

 

見るのを止めようと実行に移しましたが、はじめは見たくて見たくて仕方がありませんでした。

 

我慢するのがやっとでした。

 

でも見るのを止めてしばらくしたら、逆に見るのが怖くなりました。

 

二人は婚約しているので、新しい彼女が左手薬指にダイヤの指輪をしていたらどうしよう!、私完全に立ち直れなくなる!!!、としなくていい想像をしました。

 

でもそれでよかったのだと思います。

 

恐怖心でSNSを見なくなり、検索の習慣そのものが無くなったからです。

 

見るのを止めたら、少しずつ自分の時間を過ごせるようになりました。

 

お付き合いする前の、のんびり屋に戻ってきました。

 

彼や新しい彼女のSNSの検索が止められないあなた、今からその習慣を捨ててください。

 

私、あなたの見たくなってしまう気持ち理解できます。

 

同じ被害者ですから。

 

私も今も後遺症で苦しんでいますから。

 

私は、気持ちはあなたと一緒にいます。

 

あなたも少しでも早く、少しでも穏やかな気持ちを取り戻して欲しいのです。