おひとりさまを尊重すると言ったくせに
とにかくデートしていないと彼は気が済みません。
毎週毎週、どこかに遊びに行くことが義務のような状態です。
今度の休みくらいは、たまには自宅でひとりでゆっくりしたい、なんて余裕は無くなります。
私のおひとりさま好きを大事にすると、彼が自ら約束してくれたのに。
はじめのうちは、私の行きたい所を優先して遊びに行ってくれます。
でもあなたが行きたい所を行き尽くしてしまうと、彼は
「ここならあなたが喜びそうだから、今度はここに行きましょう」
なんて言わないし、実際に考えてもくれません。
ここぞとばかりに、自分の趣味に関わる所ばかり連れまわします。
あなたがその場所にあまり興味が無いとか、乗り気ではない、なんて関係ありません。
しかもそのような状態になってから、あなたが「その日は用事があるのでごめんなさい」(用事があったのは事実)
とか
「今度の休みは家で趣味に打ち込みたい」
などと断ろうものなら、彼は
「自分と遊びたがらないなんて信じられない、もう遊んであげないよ」
と怒り出します。
自己愛性人格障害の男性を恋人にすると、自分の時間を搾取される感覚をもつようになります。
その感覚は、あなたが彼とのお付き合いに舞い上がっている最中にもです。
おひとりさまを馬鹿にする
お付き合いのはじめは、彼は
「あなたは独身が長かったから、あなたのひとりの時間を大切にするよ」
と何度も言います。
「ひとりになれるように、結婚したらあなた専用の部屋を用意するよ」とも言います。
私はおひとりさまが好きです。
私は彼に、まだそのことを伝えていませんでした。
言い当てたことにびっくりしました。
そして、私のそういう傾向を尊重してくれた彼に、当時はとても感動し、感謝もしました。
私は、友だちがいないわけではありませんよ。
友だちは多くはありませんが、大好きで尊敬できて心の支えの人たちがいます。
お付き合いが進むにつれ、彼はそのおひとりさま好きを馬鹿にし、否定してきます。
最後の別れ話のときもそうです。
「どうせあなたはひとりが好きなんでしょう」と。
自己愛性人格障害の人は、ひとりでいることが苦痛だそうですね。
私はおひとりさま好きにきちんと戻りました。
今は彼と一緒にいるより楽しいです。
あなたも彼とお付き合いする前の、あなたの好きだった生き方を大事にしてください。
彼は別れる直前に、年下の取り巻きが二人できたと喜んでいました。
私は取り巻きなんか要りません。
お付き合いの前段階
お付き合いの前から、彼は自分の不幸話をしてきました。
何気ない会話のなかで、強引にその不幸話をもってこられたような記憶があります。
そして、
「こんな話をしたのはあなたにだけだよ」
と言いました。
彼の不幸話とは、元奥様の浮気が原因で離婚した、発覚時は修羅場だったと言っていました(奴隷化されていたときには、修羅場の話なんかしていないと言っていました)。
そしてメールのやりとりで、私の悩みやコンプレックス、秘密を訊き出し、親身に相談にのってくれていました。
上手く訊き出されてしまった、と当時でさえ思っていました。
それだけ、他人の心に入り込むのが上手かったのです。
ここには書けないとてもプライベートなことや、私の性癖など……。
あなたもお付き合いの前は、こんな感じだったと思い出しましたか?。
猫とのお別れ
自己愛性人格障害だったとはいえ、彼は自宅で飼っていた猫にはとても優しかった。
離婚した彼が傷心で実家に戻ったときに、いつも寄り添っていてくれたという存在でした(奥様の浮気が原因で離婚し、心がボロボロになったとお付き合いの前に言っていましたが、今となってはそれが真実かどうかわかりません)。
その猫は、最後の2週間くらいは低体温になっていて、毎日心配するメールを私に寄こしていました。
体温を下げないように猫に洋服を着せたいと言うので、
「もう要らないスウェットがあったら袖を切り、穴を4つ開けたら脚を出せるから即席の洋服になるそうだよ、テレビで見たよ」
と教えてあげました。
猫が息を引き取った翌日、彼は泣きながら仕事をしていました。
あれは演技ではなかったと思います。
ペットは人間ではないのだから、自己愛のマウンティングや嫉妬、攻撃対象にはならないはず。
彼とのお付き合いは、もう無かったことにしたい。
でも猫に対する愛情だけは真実だと思いたい。
私に対して愛情は無かったけど。
悔しいけど。
彼が優しい心もある人間だったと思いたい。
私のこと 彼が自己愛と知った経緯
お付き合いのはじめからなんとなく違和感はありました。
自分が悪いから彼を怒らせているんだ。
私が我慢すればいい。
いい子になればいいのだといつしか思うようになっていきました。
もう共依存への道、まっしぐらですよね。
お付き合いしていた当時は、彼のちょっとおかしな、それと腹が立つほど頭にくるし理解できない言動を調べることができませんでした。
それはなぜか。
ネット検索なんて、彼に対して失礼な行為だと思っていたのです。
実際にネット検索したのは、別れて2ヶ月経ってから。
お付き合いしていた当時から、もしかしてと考えていた『サイコパス』。
このワードで検索してみたところ、だいたいが一致していましたが何か違う。
あるサイトに『自己愛性人格障害』と混同しやすいと説明してありました。
次にこのワードの検索で、彼の真の姿がやっと見えたのです。
ショックでした。
別れたときより、別れてひと月足らずで彼が新しい彼女と婚約したと知ったときよりショックでした。
私は何者を愛していたの?、彼には心が無い?、私は性欲処理の道具?。
私は今、ショックから立ち直り中です。
がんばっています。
がんばるって言葉、本当は大嫌いなんですけどね。
この言葉とても抽象的だと思うし、口にした途端に無限地獄に陥るようで。
何をどうがんばるの?、と。
でも私、敢えて言います。
がんばります(漢字表記は堅苦しくて、やっぱり抵抗あるなぁ)。
彼とお付き合いする前の、オドオドしていなかった、人の顔色を伺ってばかりいなかった自分に戻ります。
もしあなたも私と同じ立場にいる方なら、これから立ち直ろうとしている方なら私と一緒に元の自分に戻りましょうよ。
私のこと 奴隷ちゃん
奴隷化されていたとき、彼の前では私は自分のことを密かに『奴隷ちゃん』と呼んでいました。
奴隷化されてからは、彼は私の話すことはいっさい聞いてはくれませんでした。
私の話の内容は、趣味や友人のことなど。
趣味に関しては、彼の母親と同じであるから聞いていて楽しい、と彼にはお付き合いのはじめの頃に言われていました。
でも何年か経ってから、私の話はくだらないと言われました。
会話はまずは私からでした。
いつもそうでした。
私が話し出すと、必ず反射的にスマホを持ち、自分の趣味に関する画像をひたすら眺めていました。
毎回「まただよ……」泣きたい気持ちとショックを隠しつつ、聞いてくれてはいないとわかっていたので簡潔に話をしていました。
時間にして5分以内。
それ以上だとスマホを眺める彼の顔が苦痛で歪んでくるのがわかるほどでした。
「いつまで喋ってんだよ!」と思っていたのでしょう。
私が話し終わって10秒くらいの沈黙。
その後は彼の独演会がはじまります。
「そんなことよりさあ!」のひと言からはじまったこともありました。
私の話が「そんなこと」。
彼は自分の趣味に関わることを喋り続けました。
1時間半から2時間くらい。
よくそんなにペラペラ喋り続けられるなあと不思議で仕方がありませんでした。
話の切れ目がほとんど無いので、私はトイレに行きたくてもタイミングをなかなか掴めませんでした。
私にとっては全く興味が無い、彼の趣味に関する独演会。
しかもあからさまに褒めることを要求している。
褒め要求ポイントがとてもわかりやすかったのです。
当時私はもう彼の趣味に関することで、褒めることはいっさいやめていました。
めんどくさい、そう思うようになっていたからです。
反発心もありました。
私の話をきいてくれないのに、なんで彼の独演会で褒め続けなきゃいけないのよ。
今思えば、奴隷化された時期と褒めるのをやめた時期がほぼ重なっています。
新しい彼女も、今は話を聞いてもらっていても、いずれは独演会の奴隷ちゃんになるのかと思うと気の毒でしかたありません。
あなたの大切な人とSNS
彼は私の姪と、私もお仲間に入れていただいている姉の親友たちに、SNSでつながる前に会っています。
直に会わせるのは大丈夫でした。
腰の低い優しい彼でした。
でもSNSは駄目でした。
私の姪にtwitterで喧嘩を売り、姉の親友たちのLINEグループで迷惑行為をしました。
後日少し楽しげに彼の口からからそれらの行為について知らされたときに、愕然としました(当時私はtwitterもLINEもやっていませんでした)。
当然怒って、二度としないで欲しいと頼みました。
しかし彼はどちらのときもヘラフラ笑いながら、「どうせ二度と会わねえんだからいいんだよ」と言い切ったのです。
私という恋人の人間関係を大切にしない彼。
それでもあなたは我慢してお付き合いを続けるのですか?。